【右腕の男】

2/16
前へ
/238ページ
次へ
日本に帰りつき夜中に家に辿り着いた。 家に帰るなり交代でシャワーを浴びる。 蘭花がシャワーを浴びている間、少しソファーに横になったらそのまま寝てしまっていた。 蘭花に起こされベッドに潜り込む。 朝、ベッドに蘭花が居ないのに気付きリビングに行く。 キッチンから淹れたてのコーヒーの匂いとトーストの焼けた匂い。 そこには微笑む蘭花が居て。 朝から幸せ。 蘭花と朝飯を食いながら、次の取締役会の話をする。 来週末がいいかとも思ったが、大和の情報が早く欲しいと言う蘭花に、じゃあ明日にするかと結論づけた。 取締役達に連絡を入れる。 蘭花が片付けをしている間に少し会社に出向いた。 社長室に入れば、幾つかのファックス用紙と社長印のいる書類、仕事の報告書がデスクに置いてある。 書類にさっと目を通し週明けでも大丈夫そうだと書類をデスクに仕舞う。 報告書に目をやり一通り見てから何も問題無かったんだなと安堵して社長室を出た。 家に帰りリビングに入れば、干しかけの洗濯物もそのままにソファーで何か考えている様子の蘭花に眉間にシワが寄る。 どうしたんだ? 聞こうと蘭花の隣に腰掛け、蘭花にどうかしたのかと聞いてみた。 視線を合わさずなかなか言い出さない蘭花。 話せないのか?と聞けば、そう言う訳じゃないとハッキリしない。 何なんだよ。 俺が少し不機嫌になったのが分かったのか、少し戸惑いながらも話をしだした。
/238ページ

最初のコメントを投稿しよう!

515人が本棚に入れています
本棚に追加