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俺の言い方が悪かった。
蘭花は仕方ないじゃない!と怒り、私は間違ってる?と言い出した。
間違ってない。
その為に悔しい思いをバネにここまでやって来たんだから。
俺もそれ、分かってたのに大和の名前を聞いてましてデートって聞いたもんだから冷静さに欠けていた。
蘭花に謝ると、竜兄の気持ちも考えずに返事をしてしまったと蘭花が言った。
俺の気持ちなんて考えなくてもいい。
蘭花の総取締役としての面子、それに何より蘭花の思いを大事にしてほしいから。
気を付けろよ。それだけ伝えた。
組長に報告しなきゃいけねぇな。
それから二人、蘭花の実家へと向かった。
組長も詩音さんも留守で、時間潰しに道場へ。
そこには新人君の姿があった。
蘭花が言っていた気配を消せるんだと。
しばらく見ていると、確かに凄い。
自在にコントロール出来る様になれば、かなり使える男になるだろう。
新人君が蘭花に気付き嬉しそうに話をしている。
問題児だった男をここまで手懐けた蘭花はまた凄いけど。
組員達が居なくなり二人で精神統一をしてから稽古をした。
ボクシングで相手をすると、何で出来るの?と蘭花。
見よう見まねだと言うと、見てただけで出来るとか。とぼやく蘭花。
俺のは真似事。
蘭花が本気でしたらあっという間に殺られるからな。
一頻り稽古をして満足したらしい蘭花。
シャワーを浴びたら組長が帰ってきたから、報告に行った。
組長も相手は敵だから気を付けろと言っていた。
その後、詩音さんにも土産を渡ししばらくゆっくり過ごす。
翔と蓮兜が忙しいらしく志稀の迎えに行くことになった。
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