【右腕の男】

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蘭花の部屋に行けばシャワーを浴びてるのか居なかった。 しばらく待っていると蘭花が部屋に入ってきた。 早かったな。と言うと、一時間前には帰ってきたと言っていた。 で?どうだった?と聞けば、何が?と惚けた顔の蘭花。 全くだな。 デートの事に決まってんだろ? あぁ。とデートで湘南の海に行き、カニと格闘して砂のお城を作ったと言う蘭花。 携帯を取り、その時の写真を見せた。 見知らぬ子供達と砂のお城を前にすげぇ笑顔で写ってる蘭花。 ……何やってんだか。 まぁ。何もなかったのは分かった。 さすが天然だな。 何か心配して損した気分だ。 心配した?淋しかった?と聞いてくる蘭花。 仕事どころじゃなかった。と答えると、嬉しそうに微笑んで唇を重ねてくる。 可愛いな。蘭花。 こいつはいつまでたっても可愛いんだろうな。 今日は車で行くと言う蘭花が、新人君も連れて行くんだと言っていた。 何で新人君? 聞けば、新人君と大和は幼馴染みだったらしく大和の過去も聞いた。 砂のお城より、そっちの話の方が大事じゃね? 言えば、自分の中で終わってた。と、なんともこいつは。 蘭花だから仕方ないと思うのもどうかと思うが。 新人君も乗せ取締役会へと出向いた。
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