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緊急取締役会が開かれ、リーダー格の男に殺られた事。
そして、リベンジする事を取締役達に伝えた蘭花。
絶対に今日、あいつは来ると言い切り連絡を待っている。
蘭花の予想通り、倉庫に鳴り響く携帯の着信に全員が息を飲む。
電話を手にした蘭花は相手を挑発する様な口調で返事を煽っている。
ニヤリと笑った辺り、大和が勝負を受けてたったのだと分かった。
その証拠に時間と場所を指定している蘭花。
電話を切れば、その場に居る全員に内容を伝え、そして一人にしろと言った。
精神統一したいのだろう。
それにしても、あのにやけた顔。
こえぇな。
ありゃ、かなり楽しみにしてるな。
自分の彼女ながら、闘いを前にしてあの表情。
いつ見ても恐ろしい奴だと思う。
何だかんだと言いながら、プライベート時の蘭花と総取締役としての蘭花は、きっちりと割りきっているから凄い。
大和の過去の問題を知っている蘭花はプライベートのもので。
ストリートファイト集団を潰すとリベンジする蘭花は総取締役のもので。
絶対に私情を挟まない。
特攻服を纏った蘭花のオーラが違うと誰かが言っていた。
正にそれだ。
特攻服を纏った途端に総取締役の顔に変わる。
倉庫の外で待つこと約45分。
倉庫の重い扉が鈍い音を放った。
その場の全員がシンとして、目配せをすれば数人の男達が重い扉をゆっくりと開けた。
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