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大和を乗せた蘭花のバイクを見送り、近くに居た取締役に声をかける。
「おい。悪いがタバコ一本貰えねぇか。」
『あっ。はい。どうぞ。』
タバコを差し出され一本取り口に加えると火を差し出した取締役に悪いな。と言ってタバコに火をつけた。
思いっきり吸い込み煙を吐き出す。
取締役達はゾロゾロと中へ入って行く。
『竜さん。タバコ。いいんですか?』
來希が少し苦笑いしながら横に来た。
「今だけだ。蘭花には黙っとけよ。」
『大丈夫ですよ。分かってます。言いませんから。それにしても、良かったんですか?あいつと行かせて。』
「仕方ねぇだろ。それが蘭花のけじめの付け方だ。俺が口出しする訳にはいかねぇよ。」
『まぁ。そうですけど。竜さんは凄いっすね。尊敬しますよ。本当。敵わねぇ。』
「よしっ。総取締の言った通り、指導させるか。一時間したら、飲み会の準備しろよ。」
タバコを足で揉み消し、來希の肩に手をやる。
『ですね。行きましょうか。』
來希と二人、倉庫内に向かった。
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