【右腕の男】

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蘭花に夕べの話を詳しく聞いた。 大和に過去と向き合わせ前に進ませる為に湘南の海に行ったこと。   帰ってきた蘭花に俺がへばりついて離れなかったこと。 お互い至らなかった事を反省しつつ、夕べの出来事を組長に報告しに行った。 組長は分かった。と、ビルを探してくれると言った。 買い物に行こうと出掛ける準備をする蘭花を雑誌を見ながら待つ。 ってか、今日はやけに準備遅くねぇか? 雑誌から視線を蘭花にやり聞くと、俺と出掛けるのに服装に悩んだ事が無かったから。と言った。 今まで適当に引っ張り出して着ていたのにどうしたんだ? 聞けば昨日、大和とのデートで一瞬何を着ようか考えたらしい。 そう考えると今までの自分の女子力の無さを感じたみたいで、俺が可哀想だと思ったらしい。 まぁ。言われてみりゃそうだよな。 ファッションに全くと言って興味の無い蘭花は、いつも瑠璃さんに貰った服を適当に着ている。 似合うから何とも思わなかったが。 でも、まぁ。嬉しいよな。 それが、大和とのデートでってのは気にくわねぇが。 それでも、俺の為に色々考えてくれるのは嬉しい。 ってか、やっぱり可愛いな。 思わず抱き締める。 そういうの嬉しい?と首を傾げる蘭花が堪らなく愛しい。 まして、いつも俺の事考えてる。と言ってくれるから俺はお前から離れられねぇ。ってか、離させねぇ。 何か蘭花の行動や言動ひとつひとつに一喜一憂する自分が居る。 テンションが高いままに一緒に買い物に出掛けた。 今日はせっかく蘭花がお洒落してくれたから、スーパーじゃなくてショッピングモールへ行ってみた。 プリクラ撮りたいと言う蘭花に、何だそれ?と思いつつ行ってみた。 最近は色んなのがあるもんだな。と感心する。
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