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『ありがとう。蘭花ちゃんに言われると嬉しい。あれよ。日本でこんな格好したら目立っちゃうでしょ。だから、あえて日本では普通の格好してたのよ。ダサいなとか思いながらね。』
ミラさんは笑って言った。
「私、ファッションとか全く分からないんですよね。着れたらいいかなって感じで。何ならずっとジャージでいいくらいです。」
ジャージは楽だからね。
『アハハハッ。蘭花ちゃんって面白い。蘭花ちゃんって、確か17歳よね。そのくらいの年頃だったら、一番ファッションに興味あるんじゃないの?普通。私の場合、もう早くからモデルの仕事してたから仕事の一貫だったけどね。でも、あれじゃない。蘭花ちゃん。可愛い格好するじゃない。似合ってるし。自分で選んでるんじゃないの?』
見慣れない景色に窓の外を見ながら話をする。
「あー。これですか。私があまりにもファッションに興味が無いので、私の従姉がコーディネートしてくれるんですよ。瑠璃姉って言うんですけど。瑠璃姉がファッション関係の人で自分でデザインしてお店を幾つか出してるので、試作品とかくれるんですよね。なので、それ着てるだけです。」
『へぇ~。そうなんだ。その瑠璃さん?その人、蘭花ちゃんの事良く分かってる感じよね。この間、食事した時も思ったけど蘭花ちゃんに合わせて服作ってるでしょ。この間は大人っぽい感じだったけど、今日は可愛い感じ。蘭花ちゃんって、どっちもいけるもんね。着る服によって綺麗にも可愛いにもなれる。そこが魅力的よね。その瑠璃さんは幸せかも。近くに蘭花ちゃんが居て。デザインもしてるなら尚更。もしかして、蘭花ちゃんをモデルとしてデザインしてるんじゃないかしら。』
あー。何かそんな事言ってたよな。
瑠璃姉。
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