理想の彼女

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(理想の彼女) 今、私は頬を抑えながら 涙目を浮かべて歩いています 30代、目の前にした男がです だって、いきなりグウパンチ ですよ、 悪いのは、向こうの親子 なのに、何で自分が殴られなきゃ いけないんですか? そりゃあ土下座はやり過ぎ でした でも........... 実はあのクソ女を待ってる間 あの親子見てました 仲良く歩いて子供は嬉しそうに アイスクリームを舐めながら 母親と笑顔で話してる光景を見て 憎しみが湧きました 自分にはあの親子の様に 家族と楽しく会話した記憶が ありません 生まれながらに名門の家柄 小さい頃から習い事を やらされて、家族で過ごした 記憶が余りありません 「お前は特別なんだ、 周りの下民と違うだ、 お前は上に立つ人間なんだ」と よく両親に言われていました あの親子が羨ましかった 自分は特別じゃ無くっていい 下民でもいい ただ家族皆と笑て過ごすだけで ..... 私はわざと子供にぶつかり ました ただ足を掛けるつもりが ぶつかってしまい 自分の中の憎しみをぶつけたんです よく、考えたら自分は最低な 男ですね 彼女に殴られて当たり前ですよね 立ち止まって ショーウィンドウで自分の 顔を見たら、ほっぺが腫れて います こりゃ、いい男が台無しだ 三枚目になってしまった 面白い顔だ 「フフフフゥ」笑ってしまった 久し振りに笑ったな 今まであった女の人は 自分の顔色を伺って 気を使う女ばかりだった 彼女は違った 間違った事は間違ってる ちゃんと自分の意見を 通す女性だった また、会いたい
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