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父さんは昔からオレと二人きりになる事を避けてきた人だ。
そんな父さんがオレに話しがあるというのは珍しい。
……嫌な予感が胸に走る。
――コンコンッ!
オレは書斎のドアをノックをして、一度も入った事のない部屋の中へ足を進めた。
その部屋の中は薄暗かった。
右にも左にも本棚がずらーっと並んであって、難しそうな本がビッシリと収まっていた。
そして父さんが座っているデスクの上には、デスクトップのパソコンが置いてある。
側にはプリンターやコピー機に、内線電話まで完備。
その横の三段ボックスには病院で必要な資料とかが入ってるのか、ファイルがギッシリと整理されていた。
そのまま父さんの目の前まで歩みを進めるオレ。
でも父さんはオレが目の前に立っても、オレの顔を見る事もなく口だけを開いた。
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