873人が本棚に入れています
本棚に追加
一度、美晴に言った事がある。
『航にちゃんと伝えた方がいいんじゃないか・・・』
美晴は笑顔を隠すようにオレにこう言った。
『藍は私の子。父親はいないんですよ・・・』
でも藍の事を考えれば父親は居た方がいい。
『藍が大きくなった時、なんて説明するんだ?それに航だってこの事を知ったら・・・』
美晴はオレの目を見てこう言い切った。
『航が会いにくれば話します。でも来ない限り、私からは言いません。だって私を必要としていたり、気にかけていれば・・・・だから私からは言いません』
そう言い切った美晴の表情は惚れ惚れするほどキレイだった。
最初のコメントを投稿しよう!