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ジョン「焦る必要はありません。もう時期…とは言えませんが梶原は出てきます」
?
「どうしてそう言える?」
ジョン「悟君にとって親しい人、失いたくない人を梶原は殺している。もうすぐで悟君にはそういう人が出来ます」
「そういうことか!」
ジョン「はい、私は悟君の学校生活を知っています。この目で見てきました。おはる君、祐介君、唯さん、さあやさんと真に打ち解け合うのも時間の問題でしょう」
「だけど、囮にするのは危ないんじゃないか?また罪を重ねることになる」
ジョン「ええ、だからその前に説得し止めさせるのです。仮にも人を殺すのですから計画、道具、保管場所など実行まで用意に時間がかかるかと思います。雅治君や優人君の時とは違い、今回は大人数ですし…」
「たしかに…。でも…」
ジョン「お気持ちは察します。ですが、今はそれしかない。私が説得しようにも梶原は朱美を信じ耳を傾けてはくれないでしょう。悟君の兄であるあなたからの言葉が必要なのです」
「………………」
ジョン「お兄さん……」
「ああ…分かった……。任せろ」
この日から俺は悟の部屋を物色するのが日課になった。
殺人に使う刃物や道具等が見つかれば朱美と梶原が動き出したことがわかる。
本人の居ない間に部屋を物色するのには気が引けたが、今はそれどころではない。
仕方がない。
やるしかない。
悟のためだ。
無理矢理そう思うようにした。
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