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その時、誰かに肩を掴まれた。
振り返る暇も与えないほど素早く
目隠しをされ口をふさがれる。
気が動転していると、
いくつもの手が俺の身体を持ち上げ
固く冷たい床の上に乱雑に放り込まれた。
幸い手足は自由に動かせたため、
すぐに目隠しを外すと
そこはトラックの荷台の様だった。
次第に目が暗闇に慣れてくると
目の前に健太がいることに気付く。
「おい健太、なんなんだよこれ」
「やっぱりお前もやられたか」
健太はこの状況に若干の心当たりがある様子だ。
「やっぱりって、お前何か知ってんのか?」
「ああ、お前あの番組最後まで見たか?」
「いや見てない、途中で邪魔されてな。
それが関係してんのか?」
すると健太は大きく息を吐いた。
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