駆け落ち

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これなら心配する事もなさそうだ。 何とか、お母さんとうまくやっていけそうな気がする。 それからお茶を飲んだ後、月はお母さんにコキ使われていた。 まずはリビングの電球の交換から始まって、ビールケースを車に積んだり、テレビを移動させたり、本当にお疲れ様って感じだったのだ。 ―――… 「月君。今日は疲れたやろ? お風呂沸いちゅうき、先に入ってきいや?」 「あ、ありがとうございます……」 「月、緊張しないでいいのよ? ご飯の支度ならお母さんとやってるから」 「うん」 月はやっぱり借りてきた猫みたいに大人しく、お風呂場へ向かっていった。 そうそう、バスタオルを出してあげなきゃね! 私は月の後を追って、バタバタとお風呂場へ向かった。
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