駆け落ち

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……夢みたいで、ものすごく緊張してしまう。 月とこうやって過ごすのは、一ヶ月振りぐらいかしら? 「……優陽、おいで?」 「っ!」 その優しい言葉に、更に緊張が増してくる。 このまま彼の腕の中で……朝を迎えたいっていうのが本音だけど。 一階にはお母さんだって居るし、親の居るところでそういう事はあまりしたくない。 それにお父さんの仏壇だってあるし、もしかして近くで見られているかもしれない。 ……でも。 「優陽、しよ?」 彼にそんな風に囁かれて、腕を強く引っ張られる。 いつの間にか布団の上に引き寄せられたこの身体に、彼の体が合わさってきた。 そしてまるで磁石のように唇が重なった。
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