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小さなアパートで一人暮らしをする私。両親とはあまり仲が良くなくて、離れて暮らしてる。でも、月に一回は連絡をよこしては「息絶えられても困るからね」というメッセージ付きで仕送りが送られてくる。 生活物資を送るんじゃなくて、お金そのものを送ってくるあたりがあの親らしくて、私は苦笑いしながら郵便局に受け取りに行くんだ。通帳に振り込んでくれないのは、私がそれを拒んだから。振込先を教えたら「振り込んでくれ」って言ったみたいで、嫌だった。 そんな事を思いながら、今日は水曜日。お店がお休み。 朝起きて一番に、郵便受けを見るのが日課の私。アパートの敷地、門の横にある郵便受けに「さむさむ」言いながら向かう。 このアパートは小さくて部屋数も少ない。8部屋ある部屋は今は6部屋が埋まってて、郵便受けにも二つの空欄がある。 「今日はなにかあるかな」 なんて言いながら、毎週水曜日に入っている地域新聞が楽しみだったりして。ちなみに無料。新聞をとる余裕がない私は、このアパートの管理人さんにお願いしてたまに見せてもらってたりする。
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