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「今日は休みで、来るのは年が明けてからですけど」と言う夏海ちゃんに、はぁ、とうなずいてから、最後のお客さんの会計を済ませた店長を睨みつけた。 どんだけ私に隠し事をしてるんだ……っ。 その視線が突き刺さった訳でもないだろうけど、店長はブルッと広い肩を震わせて「今年は寒いねぇ」と言う。そのまま入り口の看板をさげに行ってしまった。 「でも、こんな変な時期にバイトって……」 しかも二人も、と夏海ちゃんに顔を向けると、ニッコリ笑った夏海ちゃんが。 「もともとはクリスマスの臨時バイトですから」 「……すみません」 臨時にバイトを雇わなければならなくなった原因である私は、頭を下げるしかなかった。 「ふぅーっ!寒いっ!外、凄い雪になっちゃったよ」 肩に大粒の白い雪をのせた店長が、同じく雪をかぶった看板を持って入ってきた。 「さ!片付けして、早いトコ帰ろうかぁ」 「待ってください、店長!他にもバイトいるってなんですか!?」 腰に手を当てて怒りを表す私に、店長は「忘れてた」と顔を引きつらせた。
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