愛し愛されていたあの日々(1)

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愛し愛されていたあの日々(1)

一年前のジューンブライドの季節 梅雨入り前最後のよく晴れた日 白河夫妻は、親族・友人・同僚等約100人の祝福の中で、盛大な結婚式を挙げたそうです それから、約一週間のハネムーンのあと、練馬にある隆志さんの実家で結婚生活を本格的に始めた 千代田区にある職場から練馬はちょっと通勤時間がかかるのと、隆志さんのご両親・一人の妹さんとの生活はなにかと窮屈に感じる事が多いから、35年ローンを組んで、このマンションに決めたそうです 少しでもローンを返済したい事もあって、愛莉さんは専業主婦にならず、愛する旦那さんのビジネスパートナーの役割を果たしている そんな経緯で、お隣さんになった白河夫妻はもう羨む程にラブラブで、愛莉さんはいつも隆志さんに寄り添い、一時も離れたくないって感じ、そんな愛莉さんの肩を強く抱き締める隆志さん もう~、妬けちゃうね~お二人♪ そんな白河夫妻の姿は時に私と宏樹の愛し愛されていたあの頃の姿と重なる 白河夫妻の姿を見て、あの頃の思い出がよみがえると、無性に心とカラダが疼いて仕方がない 私と宏樹にも白河夫妻に負けない、いや、彼ら以上に甘く安らぎの時間(とき)があったね ふふふっ♪ 一人で何もする事がない時にこの記憶がよみがえると側に誰も居ないのに、顔が真っ赤になっちゃったりして……(照) じめじめ…しとしと… この季節の雨って、本当にうんざり! 降るならおもいっきり降れ! この野郎(怒) おかげで外出も億劫だ!
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