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それはある朝の事だった。
俺こと伊来結朔(いぐるけっさく)は遅刻をしていた。
だからショートカットをしようと無理矢理ではあるがいつもの通学路を離れ、学校の裏山に繋がる森を爆走していて、俺はある動物の死骸を発見する。
いや、発見といえば語弊がある。
上から降ってきたのだ。
鷹。鷹の死骸。
ここら辺では珍しい鳥であまり人に姿は見せないはずの鷹の死骸に慌てふためき、バランスを崩した挙句真っ黒な猫を下敷きにする形でこけてしまった。
その一連の出来事が起きてからだろうか。
俺の拳から長い爪が生えるようになったのは。
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