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『シンちゃん、ごめんね。
ありがとう。
私おバカだから、また何か気付いたら言ってね。』
傷つくのは女の子だから。
由希はもう傷ついていた。
『いや、おバカなんかじゃないよ。
ゆずちゃんはいい子だから傷ついてほしくないな。
お互いに素敵な恋ができるといいね。
じゃ、おやすみ。』
『ありがとう。
おやすみなさい。』
珍しく長くシンちゃんとやり取りした。
パタンとパソコンを閉じる。
シンちゃんはいつも優しいから、つい聞きにくいことを聞いてしまった。
自分のこの甘えた気持ちがいけないのかな?
やっぱりセーラちゃんとかに聞けば良かったかな?
でもセーラちゃんはもう彼氏と泊まりで遊びに行っていて大人だから、なんか初歩的なこと聞きにくいな。
「ヘクチッ!」
わぁっ!いかん!
風邪引いてしまう~!
由希は慌てて布団に潜った。
こんな自分と将来結婚してくれる男がいるのだろうか?
タイムマシンに乗って自分の未来を覗いてみたい。
十年後二十年後、もしまだ独身だったらどうしよう?
結婚より先に恋愛だ。
いや、その前に就職だ。
その前に…進級だ…。
そんな先のこと、今心配しても仕方ないよね。
今日を一生懸命生きるのみだ~。
と、思いつつ由希は夢の世界へ落ちていった。
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