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進路のこと、そして文化祭や修学旅行に向かって由希達の秋は深まっていく。 中間テスト、運動部の秋の大会、そして各部活やクラスでの文化祭への準備が進む。 由希は部長、副部長、二年の長谷川や山下、妙子、一年の撮影担当達と写真のパネルを飾る準備に日々を費やしていた。 体育祭や球技大会の写真も飾ることになった。 それはL版くらいで大きな紙に張っていく。 他に文化部としてはいろんな作品が展示される予定になっている。 文化部だけで二部屋任されて、将棋や碁をする生徒は自由に参加できるコーナーを作っていた。 部室の中がだんだん作品でいっぱいになってきたので、部長が先生に頼んで空き教室に作品を置いてもらえるようにした。 由希は莉子と莉子とペアの林信江、長野と時田に写真を展示させてもらうように頼んだ。 4人とも恥ずかしがって嫌がったが、写真を見せてなんとか説得した。 林信江がこの写真、足が太い!と言うと莉子達がいや、実物より細く写っていると言い、ショックを受けていた。 時田は由希が自分の写真を撮影していたことに驚きを隠せないようだった。 長野がトッキーより俺の方がカッコいいと言い出したので、莉子達といやトッキーだナガッチだと盛り上がった。 由希は久しぶりに時田の素直な笑い声を聞いたような気がしてホッとしている自分に気づいたのだった。 例の彼女とはどうなったのだろう? ふと気になったが、由希がどうこうできる問題ではない。 時田には長野がついていてくれるから大丈夫だと思うようにした。
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