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クラスではお化け屋敷をやることになった。
こちらは部活での文化祭の準備がない生徒達が中心になって作業が進められている。
窓に張る幕の準備や、いろんな小道具大道具を作っている。
お化けになる生徒、小道具で脅かす生徒、受付や入場者の整理をする生徒と分担も揉めたり笑ったりしながら決まっていく。
蛇だのクモだののゴム人形が授業中に机の上に投げつけてイタズラをする男の子がいて、しょっちゅう女の子の叫び声が響いたりしている。
せっかく作った井戸が一度お化けが出入りしただけで壊れてしまったり、クラスの中は大騒ぎだ。
先生が活を入れる。
「文化祭もいいが中間テストがあるんだぞ!」
みんなビクッとする。
「あまりに悪いヤツは文化祭に参加出来ないぞ~!」
「え~!?ひど~い!」
毎日賑やかだ。
由希はひぇ~!中間テスト!と我に返る。
少しは勉強しないとマズいよね、と思う。
文枝の方を見ると由希にVサインだ。
文枝はデートに忙しいみたいだが、彼氏が大学生なので勉強を教えてもらうと言っていた。
う~む!
由希は妙子に部室で勉強教えてもらおうかと考えたりする。
とにかく頑張らないとマズいぞ!
駆け足で秋が過ぎて行く。
指の間から砂が落ちていくように、サラサラと流れる時の過ぎる音が聞こえてきそうだ。
由希は楽しさと寂しさが心で行ったりきたりしているのを感じていた。
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