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終業のチャイムが鳴った。 既に帰った奴らもいたが、とりあえずチャイムが鳴るまで待っていた者も多かったらしく、皆ガタガタと席を立ち教室を出て行く。 「バイバーイ。」 「じゃあな。」 それぞれ、軽く挨拶を交わし部活に行く者、帰る者、なんとなく教室に残ってしゃべっている者、動き出したようだ。 「莉子はバドミントンだっけ?」 由希が聞き返すと、莉子はウンと頷いて行かなきゃと席を立った。 「トッキー、行くよ。 由希、じゃあ、また来週ね。」 莉子は部活も一緒の時田を引き連れて出て行った。 橋沢が黙って席を立ち教室を出て行く。 奴は挨拶をしない。 由希はフゥッとため息をつくと自分も席を立った。 同じ部活の友達、小原妙子(おばらたえこ)のいるクラスへ向かう。 一年の時同じクラスだったのだが、クラス替えで別々になってしまった。 いつも妙子といた由希は妙子と別のクラスになってしまいガッカリした。 二年になって最初の頃は話し相手がいなくて身の置きどころもないような状態だったが、文枝と仲良くなりいつの間にかそんな不安な気持ちも消えていた。 人間ってやっぱり順応できるもんだな。 由希はそう思う。
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