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「絵を・・・・絵を取り替えたらまた」
「え?」
「また・・・・ご飯食べに来てくれますか?・・・・夜に。あの・・・・私、夜しか・・・いないので」
わあ、大胆だ。と心の中で別の私が呟いた。
彼は優しく微笑んだ。
「いいよ」
彼の背中を見送ってから、もう一度名刺を見た。
表は英語、裏には日本語で彼の名前があった。
ワ・タ・ル・カ・タ・オ・カ・・・と声に出してつぶやいてみる。
その時から、「片岡航」は私の、恋しいひとの名前になった。
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