靄(モヤ)

10/30
前へ
/30ページ
次へ
さっきまで、気になっていた美咲の態度も、ちょっと見ないうちにいつもの美咲に戻っていた。 成瀬さんともいつも通りに話していた。 部長は森田部長とカウンターにいた。 そこだけ、大人の世界な感じで、私はその部長に少しだけ見とれていたりして…。 と、その時、 「室井さん。」 声の先にいたのは… 越石さんだった。 「飲み物、何か頼みますか?」 「そうですね…。」 越石さんがメニューを手渡してくれた。 あ、ここもいい感じのソフトドリンクの品揃え。 「ピーチティーにしようかな。」 「じゃ、頼んできますね。」 越石さんが一度私から離れて、しばらくしてピーチティーを手に戻ってきた。 「ありがとうございます。」 私たちは部長から少し離れてカウンターにもたかった。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2141人が本棚に入れています
本棚に追加