靄(モヤ)

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越石さんが離れて安心と不安が入り混じる中、 「室井!こっちに来い。」 カウンターの森田部長に呼ばれた。 …隣には部長。 「…はい。」 森田部長は一つ席をずらして、自分と部長の間に私を座らせた。 恐る恐る見た部長の顔は… あれ? すごく優しい笑顔だった。 …聞こえてなかったみたい。 ホッとして、私も笑い返した。 「おいおい、そこで熱い視線交わすのやめろよな。」 森田部長が小声でぼやくように言った。
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