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「は、母上……」
エデナはシェーラに向き直るとたちまちもじもじし始めた。
「エデナや、よくお聞きなさい」
母と呼ばれたその女性、シェーラ・レネ・アーロストは優しさに満ちた微笑みで語りかける。
それはさながら女神のよう。
「あなたはこの国の王子として生まれました。そしてゆくゆくはこの国を統べることになるでしょう…。その為には様々なことを学んでおかないとなりません。学問も剣術も王となるには必要なものなのですよ?」
「で、でも僕は王になる気なんて…ほら、妹のミーシャがいるじゃない!跡継ぎはミーシャでいいでしょ!?」
「それも一つの手かもしれないわね?……でも女王というのはとても大変なのよどんなに才があっても認めてくれない人が多くでてきてしまうのよ。
普通王は男の人がやるものだからね。北のクライシスタ王国はこの間女王が就任したというけど…あまり上手くいってない様子ね」
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