第2章 旅立ちの王子さま

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この数日は脱走をしなかったのは事実。 しかしそれはこの度の脱走を確実に成功させるための計画を練っていたからである。 エデナはシーツやら服やらを城内中から回収して結び合わせて一本のロープをつくっていた。 その片方をベッドの脚にしっかりと結びつけ、ロープを窓から垂らした。 ロープの長さは地面に届くのに充分な長さ。 「……よし!」 エデナは、上からフード付きの分厚い厚手のコートを羽織った。 旅に必要な食料や水などは事前に調理室などからかすめて、大きな鞄に詰めてある。 エデナはその鞄を窓から放り投げた。 そして今度は自分の番である。
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