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~数時間前~
「やや、これはエデナ王子!こんなところにいらっしゃるとは!」
丸々とした兵士はにこやかに敬礼した。
「いや、ちょっとね…」
エデナは持ってきた袋の中をあさる。
そうして取り出したのはなかなか大きな握り飯であった。
「はい、これ。いつも頑張ってくれてるから差し入れだよ!」
「こ、これはっ!」
兵士に衝撃が走る!
「そんなっ…わざわざこんな下っ端兵士にこんなお気遣いをしてくださるとはっ!うくくっ…このトムめは感激でございますっ!ありがたく頂きます!」
トムは涙をぼろぼろこぼし手をわなわな震わせ握り飯を受けとると口一杯に頬張った。
「美味しい…美味しいでありますっ!!」
トムはとうとうオイオイ泣き出した。
「いやぁ、そんなに喜んでくれるなんて嬉しいよ!」
エデナはただただにこやかにその様子を見つめていた。
そうにこやかに。
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