第1章 お騒がせ王子さま

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「うむ、今日もいい朝だな。」 この国、アーロストの王、ダリウス・ダン・アーロストは既に目覚めていた。 鷹のように鋭い目で、高い鉤鼻を持ち、獅子のたてがみの様に逆立った髪とかなり蓄えられた髭。相対した者は思わず平伏してしまいそうなほど厳つい容姿のこの人物は、王に相応しいほどの荘厳な雰囲気を身に纏い、かつ深い慈悲の心を感じさせるような……。そんな人物であった。
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