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そういって姿を現したのは、先程王子なる人物の部屋を訪ねていた男だった。
「おはようござりまする陛下。」
ロコウは至極丁寧に礼をした。
「うむ。それで何用か? …いや聞かなくても最早分かるが…。」
ダリウスはペンをものすごい速さで動かす。
「はっ、お察しの通り、王子を剣の稽古にお迎えにあがりましたところ、今日も部屋から抜け出されておりました…。」
「む……そうか…またか…。」
ダリウスはしかし動じない様子でただひたすらにペンを走らせていた。
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