ホームレス魔王誕生

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「いえ。俺、強いですから。弱いのは胃腸だけですから」 「はいはい。じゃあ、これがカードね。雑魚……じゃなくて、最低ランクのFからスタートよ」 「今、思いっきり雑魚っていいましたよね?」 「お姉さんは忙しいのよ。坊や」 「いったいこの数分間で何があなたを変えてしまったんだ」 「はあ……大体、身元不明の若い男の子って強い子が多いのに……何でこんな特徴も何もない男の子なのか……」 「ねえ、ねえ。お姉さん? ねえ……あぎゃっ!?」  執拗に食い下がる俺へ、お姉さんが手元にあった消しゴムを全力で投げつけてきた。  あ、何か良い匂いがする……って、匂いつき消しゴムかよ!  お姉さんの香りじゃないのかよ! くそったれ!  とか、ふざけていたけれど、お姉さんがナイフを取り出したのでそそくさと逃げましたとさ。  人間って怖い。本当に怖い。  だけど、お姉さんは何気に巨乳だった気がする。  俺は  俺はッッッ!  それだけで生きていけるッ!! ドヤッ!
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