925人が本棚に入れています
本棚に追加
そんで俺は、ギルドのロビーで一番奥に備えられた掲示板に向かったんだ。
それは色んな依頼を貼り付けたもので、俺は自分のFランクに応じた依頼を探してみる。
「んー……採取とかダルイ。マジダルイ」
青苔キノコの採取……500ゴルド。却下。
「えーと……発掘とかダルイ。マジダルイ」
銅石の発掘……300ゴルド+歩合。却下。
「ほほう……テララビット一体の討伐か。怖い。お腹壊しちゃう」
迷わず却下ぁぁぁっ!
「どうやら俺に相応しい依頼はなさそうだ。家に帰……」
「おい。少年。俺の仕事を手伝わないか?」
「えっ?」
掲示板の前で唸っていると、立派な体躯をした190センチの大男が歴戦の勇者の如き雰囲気を醸し出しながら声をかけてきた。
背負った大剣が妖しく煌く。
こいつあ猛者だぜぇ……なんて、期待して依頼を見ると、案の定Aランクの依頼であった。
「でも、俺Fランクっすから」
「大丈夫だ。手伝いならランクは関係ない」
「”竜の巣の探索”ですか。ヤバイっすね。ぱねえっすね。先輩」
「誰が先輩だ。いや……でも、何かいいな。先輩って」
意外と仲良くなれたので名前をきくと、”ゴッツ・バリケン”と自己紹介をしてくれた。
最初のコメントを投稿しよう!