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雅にも好きな人がいて、なかなか不思議な出会いを果たした二人はもどかしいほど素直じゃなくて。
だけど────
頑張る雅がすごいなと思う。
頑張れる雅が、羨ましいと思う。
「佐伯ー、行くぞ。」
「はい。」
「今日の会議は……」
拳いくつか分ある身長差。
その高くて広い背中をじっと見つめてまた、溜め息が洩れた。
きっと私にも頑張れる事があるはずだ。
嫌われるよりも好かれる方がいい。
だけどやっぱり、一番にはなれないから
「佐伯置いてくぞ。」
「置いていかれたら不参加でもいいですか。」
「お前…」
「冗談です。」
私はこうして距離をとる事しか出来ない。
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