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あまりよく知らない道を歩きながら、ふと考える。
“真実は真実らしく”
私らしいって何だろう、
本当の私?そんなの誰にも見せた事はない。
長年の付き合いの美香にさえ、本当の自分というものを出したことがない。
だって、そんなの見せられない。
きっと周りの子は、みんないつもこう言ってくれる。
「真実ちゃんは、いつもニコニコしてて優しくて裏表なさそう」
確かに裏表なんてない、
いつも笑ってる。
優しくもしてる。
嫌なことがあっても極力怒らない。
悪口も自分からは絶対言わない。
でもね、そんなのみんなの前だけ。
本当の、私。
それはまだ自分以外に見せたことのない、傍から見れば最低な人。
きっと私、この世で一番性格悪い自信がある。
理由はね、一つだけ。
それは……、
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