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週が明け。
水曜日。
仕事は仕事で集中出来るけれど、お昼休みに美咲と会える時は、週末の美月さんと森田部長のお祝いのことで話が盛り上がっていた。
悩むだろうと思っていた食事のメニューも美咲の一言ですんなり決まった。
「てかさ、季節的にも鍋でいいんじゃない?鍋。鍋。」
「…いいかも。みんなで楽しいしね。」
メニューが決まっただけで一安心。後は楽しみに当日を待つのみ。
「…美月さんたち…式はどうするんだろうね?」
「うーん。どうなのかな?美月さん、赤ちゃんいるし…ね。」
「…しっかしさぁ。あの森田部長が来週になったら既婚者だよ!?…信じらんない。しかも奥さん超美人!…何かが腑に落ちないわ。」
「…森田部長だって…カッコイイところはあるじゃない。」
「…部長ほどではないけど?」
「…あは。」
「はいはい。…まあ、確かにいいとこあるよね。成瀬さんほどでもなけど。…って、私たち、バカ?」
「ふふ。うん。バカ。バカ。」
「ホントにね。」
週末が楽しみだと、それまでの平日の仕事も妙に張り切ってしまう。
「…ゆい先輩、何か嬉しそう。何か…ありました?」
「ふふ。私にじゃないんだけどね。自分のことみたいに嬉しいの。」
「…そう言えば…池口さんもどことなく浮かれてません?」
「あ、え、俺?…今日、合コン。」
「池口さんが合コン!?…しかも、こんな週のど真ん中で!?」
「…無理やりに誘われたんだよ。まあ、人数合わせだろうけど、行ってみるよ。」
「…頑張って下さいね。」
「バーカ。」
池口さんの合コン話には驚いたけど、池口さんも最近なんだか明るくて、
自分の周りの人たちが笑顔なのはやっぱりとても嬉しいことだった。
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