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「なにしとんじゃ、ボケェ」 「なにか感じた?」 「感じてたらこんな態度でおるか、はげぇ」 「おまえ……早く男つくったほうがいいぞ。枯れかかってる」 「うっさい。ならナルが誰か紹介しろ」 ゆるゆるなあたし達。 こんな風に冗談でキスしても なにも感じないし、なにも発展しないのがあたし達だ。 発展しなくてもしあわせ。 今のままでいい。 ラクチンでいい。 そう、思っていた。 これがナルとの、最後のキスだったのに――
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