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「ちょっと翔太!あなたこんな時間に何してるの!」
街で見知らぬ中年女に声をかけられ、要は眉間に皺を寄せた。
「…誰だよオバサン」
「オバ…っ、もう!ほら、早く帰るよ!」
翔太。この女は要をそう呼んだ。翔太という名前に要は聞き覚えがあった。自分と瓜二つの少年の名だ。という事は、この女は恐らく翔太の母親だろう。
「オバサン、俺翔太じゃないよ。要っていう別人。今から男引っ掛けよーとしてたのに邪魔しないでよ」
「なに訳分からない事言ってるの!ねぇ、やっぱり病院でカウンセリング受けましょうよ。誘拐の事ショックだったんでしょう?」
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