極道恋愛歌2

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…母親って料理を作るものだったのか、と要は思った。 要の母親がまだ生きてた頃、要は自分の母親が料理をしている姿など見た事がなかった。料理は家に住み込んでるヤクザの仕事だった。 そして大きな屋敷に住んでいた要は、翔太の家がまるでシルバニアファミリーに見える。 ーああ、これが「普通の家庭」なのか。 要には新鮮で、落ち着くけど落ち着かない…妙なむず痒さを感じずにはいられなかった。 飯食ったらすぐ逃げよう。こんな生暖かい場所は自分の居場所じゃない。要はそう思った。
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