極道恋愛歌2

21/338
前へ
/344ページ
次へ
出てきた夕飯を平らげ、逃げる予定だったのだがついテレビに夢中になり、気付けば随分時間が経っていた。 「やっべ」 翔太の母親の目を盗んで逃げ出す必要があるのだが、翔太の母親は今、テーブルに顔を伏せた状態で眠っているようだ。これなら容易に家を抜け出せる。 要は足音を殺して翔太の母親の背後に周り、その先にある玄関に目を向けた。 だが、あんな状態で寝ている翔太の母親が風邪でも引くんじゃと思い直し、要は自分の上着を脱いで翔太の母親の背中にかけてやった。
/344ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1843人が本棚に入れています
本棚に追加