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俺が思いっきりシカトしたにも関わらず、龍之介さんは特に気にした様子を見せなかった。
きっと要は普段からこんな感じで、自分が喋りたくない時は喋らない奴なんだろう。
龍之介さんが喋らなくなったため、車内に沈黙が落ちる。バックミラーで遠藤の顔が見えて俺はハッとした。そう言えば遠藤って俺のこと好きなんだよな…。
龍之介さんも俺のこと好きで、三神さんも俺のこと好きなんだよな…。何だこれ!密室に凄い空間が出来上がっているではないか。
何でこんなイケメン三人が揃いも揃って俺のこと好きなんだよ。世の中謎だらけだ。
その時。俺の後ろにいる三神さんが、突然俺の座る助手席を蹴った。
え、なに!?もしかしてバレた!?
「要、こっちはお前のクソみたいなワガママのせいで送り迎えの距離が増えて迷惑しているんだ、その上また家から抜け出そうとか考えたら……ぶっ殺すからな」
ええええええ!怖い!そっか、三神さんって要のこと嫌いなんだっけ。ビックリした、バレてはなかったけど寿命が縮まった。
ふとバックミラーで遠藤を見るといつの間にか寝ていて、龍之介さんはともかく後ろの二人は要の護衛する気全然ねぇなと思った。
本庄家に着くと俺は車から降り、屋敷の中に入った。またここに来る事になってしまうとは。しかも、自分の意志で。
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