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明け方、夢を見た。 目覚めると同時にほとんど忘れてしまったけど、パーティのくじ引きのようなきらびやかな箱の中に手を入れていることだけは、その色彩の鮮やかさとともになんとなく覚えている。 その箱の奥には誰か知らない人の手があって、わたしはそれをぎゅっと握っていた。 まるで愛しい人の手のように。 もう離さないというように。
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