第1話

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「あんた……女の子を都合いいウルトラな人扱いしてると、そのうち刺されるわよ」 「刺される? 君の場合、嬲り殺しの間違いだろ?」 「わかってるなら結構! さぁ、今ここで、キッパリスッパリ気持ちよく白黒つけようじゃないの!」  軽くドンッと突き飛ばして、柚月は一歩だけ下がり、距離をとる。  ふたりはじっと睨み合い、周囲は不穏な空気に包まれた。盗賊の彼らも迂闊に口出しできないほど。  だが、しかし。  しばらく押し黙っていた青年が地味な反撃に出る。 「野蛮人」  ブチイィィッ!  柚月の中にある、何かが音を立てて切れた。
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