知ってる?覚えられたんだって

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「………舐められた」 「……え、は!!??どこを!?え、ケツは無事か!?明日から不登k「待て待て、勘違いするな」勘違い!?」 「舐められたのは頬だ。ケツってお前…目ん玉おかしくない限り俺を襲うやつなんかいないだろ」 「頬?なんだーwwびびった~ww盃季のブツ舐めらr「シャラップ」いでっ」 気色悪いことをほざく有里山の頭を叩く。 「てめぇおぞましいこと考えてんじゃねぇよアホ」 「wwwww盃季さんコワイですwあ、待って国語辞書の使いかたッんこぶッ」 ふざけた殴られ文句(?)に、もう1発行く気になり狙いを見据えると頭をガードされ仕方なく机に置く。そして有里山にとっては運良くチャイムがなり一時限目が終了した。 四時限目終了のチャイムが鳴って居眠りしていた有里山に悪戯(筆箱の中身を全て陳列)を仕掛け、1人で食堂に向かい空いている席に着く。タブレットを操作していると有里山が来る。俺のをタップして差し出すと決めていたらしくすぐ注文していた。 「きみwwシャー芯まで並べやがってwwあれ地味にww片すのめんどいんだぞww」 「おつかれ」 「授業寝てたからなんも言い返せねぇwwそして中間やべぇww」 「中間?」 「前期中間テスト!中学ん時にもあったろ?」 「あったけどすっかり忘れてた」 今は5月上旬。盃季の通っていた中学校は3学期制で、去年の今頃は受験もあり追い込みで苦しんでいた。それに比べここは2学期制で回数は少ないが一回のテスト範囲が広い。大変なことを忘れていた。 「そろそろなのか?」 「まぁそろそろっちゃあそろそろですなwwあと3週間ぐらい?」 「それはそろそろじゃなくないか」 「お馬鹿チーンにとってはそろそろなのよ」 「へぇ…まぁテスト範囲表配られるだろ?」 「そうっすねww」 「じゃまだ大丈夫」 この話題は終わり、有里山の古典についての愚痴(独り言)を聞き流しているとウェイターさんが料理を運んできた。 「お待たせ致しました」 「ありがとうございます仲棚(ナカタナ)さん」 「いえいえ、こちらこそ毎度ご利用いただきありがとうございます」 いつも同じウェイターさんが運んできてくれていたのでこないだ遂に話しかけた。驚かれたけど今は良い話し相手だ。 「そういえば爽果くんたちは甘いものお好きですか?」 「甘いもの?」 突拍子のない質問に聞き返すと、シェフが作った新メニューの試作品を食べてくれる人を探しているとのこと。
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