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G様事件から数日たった今日。登校し自分の席に座ってスマホをいじっていると有里山がきた。
「おっはようございまーす。今日もいい天気でございますわね~」
「分厚い雲に覆われている空をいい天気と言うならばそうだな」
「ホホホwwそういや昨日のむちゃダサ観たww?」
と、適当に時間を過ごしてそろそろチャイムも鳴るかというとき馬鹿でかい声と共にカツラ野郎ズが入ってきた。
「みんなおはよう!!!!」
小学生もびっくりな挨拶も虚しく返ってくるのは隣にいる茜沢と北梨に向けての親衛隊の歓声だけである。
「おい!俺がおはようって言ったら返さなきゃいけないんだぞ!」
「wwwwwどこの(ю:】」
おい、顔で表現すんな。似てるな。
「おい!」
「ふへぃwwなんでしょうww」
教卓近くの俺の席の前に、椅子を跨いで座っていた有里山が鳴畑に肩を掴まれた。
「え?なになにww」
「俺がおはようって言ったらおはようって言わなきゃいけないんだぞ!」
「あらそうなの?ごめんねwwおはようww」
「おう!許してやるよ!俺は優しいからな!お前も言えよ!」
なんだこいつ、と思いながらも普通に挨拶をする。本能がそれが最善だと告げていた。
「おう!これからはちゃんと挨拶しなきゃダメなんだぞ!!あ、お前ら名前なんて言うんだ!?」
「は?」「えww?」
思わず有里山を見ると目が合い、これはやんなきゃあかんやつだ、先にやれ、と小声で打ち合わせする。
「えーとww俺は斎藤新一でーすwwそしてこちらは隅田川コナンくんですww」
「おいふざk「そうか!新一とコナンだな!あ、お前……」…………」
嘘の自己紹介を鵜呑みにして他のとこへ金魚のフn、お供を引き連れて去って行く後ろ姿を見送る。
「…………ぶっwwww」
「おい」
「ごめんww」
「良いけどな……茜沢と北梨の顔見たか?」
「みwまwしwたwやばかったwwwこいつ頭大丈夫かって顔してたww爆笑だわww」
「やっぱお前みたいなオタク以外の金持ちには通じないネタなんだな」
「まぁそうだなー俺は小学校から庶民アニメ見てるけど他に見てるって奴知らないww」
それからしばらくしてチャイムが鳴り、怠そうな担任によるHRが始まった。
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