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「んじゃあさ、枕投げしよーぜっ」
「何でじゃあに繋がる訳。そんな小学生みたいな事やらないし」
「修学旅行と言えば枕投げだろーが」
「俺いいから要達とやって」
「だってまだ要達帰って来ねーんだもん、優かまってよ」
止まらない言葉のキャッチボールに疲れ、面倒くさいけど体をゆっくり起こした。
「……2人でやってもつまんないから、要達帰ってきてからな」
「やった!」
ヨシに押し切られる自分に呆れながらもこのまま落ちてても仕方ないと思い、気分を変える為にミネラルウォーターを一気飲みした。
「でさー、真理は言葉で攻めると喜ぶんだよ」
「言葉でって!要もSだよなー、真理もMだしお似合いだわ」
「知ってる」
「うわっ、うざっ」
同室の要と春樹が帰ってきてから開催されるはずだった枕投げ大会は、何故が恋愛話に変わっていた。
俺以外の3人はお菓子に手をつけながら、話に華をさかせている。
俺はそれって女子がやることじゃないのか、と疑問に思いながらも表向きは参加していた。
「ってか優の彼女、どんな子なの?」
混じるつもりはない俺は、聞くだけで良かったのにいきなり要に話を振られ、一瞬言葉に詰まる。
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