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「なっ、何で?
あたしの方があの子より綺麗だし、スタイルもいいよ!?
なんだったらしてもー…」
そこでドンっと、小嶋さんを壁に押し付けた。
きっと今、無表情極まりないだろう、俺の顔。
「大島侮辱したら許さない」
俺を見上げる小嶋さんは、さっきまでの綻んでいた顔は脆く崩れ、口が横に広がっていた。
何、言ってんの。
大島より綺麗?
スタイルいい?
断然大島の方が可愛いから。
押し当てていた手を離し、足を一歩進め
最後の忠告。
「俺に何しようが勝手だけど
大島に何かしたら只じゃおかないから。
覚えておいて」
俺は笑顔を向けた。
それはそれは、最上級の笑顔を。
何も言わなくなった小嶋さんを見てから、俺はその場を後にした。
ーーーきっと勘違いしているであろう、愛しい彼女を探しに。
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