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……っ!
我慢……って。
険しい顔をしている芦田君が、申し訳ないけど可愛く思えた。
あたしを求めてくれるのが、嬉しいから。
だから気持ちが緩んで、口元も連動して緩んでしまう。
「……余裕そうだね」
「えっ」
そんなあたしを見て瞳を鋭くさせる芦田君に、肩が上がった。
「頬、緩んでるよ」
「あっ、これは……」
芦田君の事可愛いなと思っていた、なんて言えるはずもなく、どもってしまうあたし。
「いつまで余裕でいられるかな」
そう口にした瞬間、頭の後ろに手を回されて芦田君に引き寄せられ
また触れ合う、互いの唇。
「……っ、んっ……」
さっきよりも角度が深く、息継ぎもままならない。
酸素を取り入れようとする度漏れてしまう声に、羞恥心があたしを襲うけれど。
それ以上に、芦田君に満たされていくのが嬉しい。
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