第2話

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あたしは帰宅部だから 帰りが遅くなるなんてことはめったにない。 それがたまたま 図書委員の集まりプラス先生の手伝いに居残りさせられて あー、そうだ 地味な子だから 先生だって用事を言いつけやすいんだ。 別に嫌ってわけじゃない むしろ 誰かに必要とされてるって ほんの少しだけでも思える瞬間は 幸せなのかも知れない ガシャ 薄暗い自転車置き場でスタンドを外したのは あたしじゃなかった アミと一緒に帰りたくなくって あたしは最近チャリ通学に変更した 色々理由つけて バカみたい でも ガシャ と、スタンドを外したのは今 あたしじゃなくて ユウだった。 いつもうつむき どーでもいいこと考えながら歩いてるあたしは 薄暗い自転車置き場の先客に 全く気付いてなかったのだ。
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