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地味で暗い印象しか持たれていないあたしが
実はちょっとだけ運動神経がいいことなんて誰も知らない。
愛車にさっとまたがって
その場をさっと逃げ出した。
嘘。
逃げ出そうとした。
ちょっとだけ運動神経のいいあたしと
ちょっとどころじゃなく運動神経のいいユウとでは
絶望的に差があった。
ガシッと腕を掴まれて
あたしの力では抵抗できない。
初めてユウの身体に触れた。
触れられた。
「それってどういう?」
いやだ、こわい
恥ずかしい。
「俺のこと、好きってこと?」
いやだ、こわい。
恥ずかしい。こわい。
「ごめん、痛かったよな」
初めて触れたユウの腕が
そっとあたしを離れる。
さよなら、もう二度と話さない。
「もう話さない」
え?
「もうアミとは話さない。君が嫌がるなら」
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