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｢落ち着きなさい!!｣
ｻﾗは怒鳴った
怒鳴られた女性はｷｮﾄﾝとしている
ｻﾗは大声を出したせいで吐血し息も絶えだえとしたが続けた
｢落ち…着きなさい…私はもう死ぬわそれよりも……うちの子を｣
喋りながら視線を何もない森のポツンと空間の開けたところに目を移す
｢え？…うちの子？…」
ｻﾗは手をかざし先程まで魔水晶があった場所の不可視魔法を解いた
ｻﾗは転送などしていなかった
一度ｱﾙを転送し
魔水晶ごとｱﾙに転送に似せ不可視魔法を掛けた
無詠唱で事をなすｻﾗだったからこそ騙すことができた
｢ｱﾙﾌｫｰﾄﾞよ
押し付けるようだけど
育ててやって……速く行って……｣
｢…でも!?……｣
｢行きなさい!!時間はありません!!｣
ｻﾗは口から血を吐きながらまた怒鳴った
女性はｻﾗの声にびくっとしてｱﾙを持って走った
一度振り返ったがｻﾗが頷いたので走って帰った
不可視魔法は発動者には作用しないｻﾗは見てしまった
ｱﾙﾌｫｰﾄﾞ=ｸﾞﾗﾃﾞｨｽがタワーの魔水晶に触れた瞬間光を放ち始めたことを
眩しい程の閃光、不可視にせず転送していたら
その閃光で居場所がバレていただろう
彼女は不可視魔法を掛けて正解だったことに安堵したが
その直後ｻﾗはﾗﾊﾞｰﾌﾟﾛｰﾄﾞという爆発系の魔法を喰らってしまった
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